〇行ったことのない近所の名所
「そういえば近所にでかい木があった」と思い出し、見に行こうと決めたのは午後十時ごろだった。いつでも行けると思うといつまでも行かずにそのまままた引っ越してしまうのももったいない。
そんなわけで谷中の名物である「ヒマラヤ杉」を見に行った。暗くてほとんど見えなかったが、ただ「でかい木がある」ということだけはかろうじて判別できた。
それでも「見た」という事実だけは獲得した。これで後悔することもなくなったのだ。
木の下にはパン屋があるのだが、半分くらい木の幹に取り込まれている。夜なのも相まって奇妙な生き物にも見えなくはない。「大きな木が奇妙な生き物に見える」というのも陳腐な感想で嫌になる。
ほぼ廃墟に見えるこのパン屋も営業しているとどこかで読んだ気がするが、夜なのでわからない。
別に心霊スポットに行くつもりはなかったが、周囲は寺と墓しかない。片道一車線程度の細い道が続いているのに、急に三車線分くらいの広い道があったりして、何やら土地関係の何かしらを想像させる。
夜に見る招き猫は縁起がいいのかどうかよくわからない。
置いてあるのはただの民家のようにしか見えないのだけど、この猫は何を招いているんだろう。別に客じゃなくて福を招くものだから、民家に置いてもいいんだけど、だったらリビングでもいいんじゃない?
近くにあるたわし屋さんに、きれいにディスプレイされたたわしがありました。
おしまい。
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能登 たわし
個人ブログ : わたしたわしじゃないじゃない
ローストビーフ丼って見た目ほどおいしくない。

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