今週気づいたこと。捨てられないものの話。

3月末、引っ越しのシーズンだ。世間の流れに乗り、私も引っ越しの準備をしていた。

引っ越しはいらないものをばっさり捨てられるチャンスだ。私はここ数年で3回引っ越しをしている。つまり3回は不要なものを整理する機会があったということなのだけど、この前、微妙に捨てにくいものがベッドの下から出てきた。10年以上前のものだ。話したことないクラスメイトからの寄せ書きの色紙とか、夏の文庫本フェアのおまけのストラップとか、卒業旅行の土産の寄木細工とかが段ボール箱いっぱいに入っていた。捨てにくいから保留にして箱にしまい込み、捨てる機会を逃し、それを3回繰り返している。

捨てられないのには理由がある。将来、倉庫あるいは押し入れからそういうものを発見し、「うわっ!懐かしい!こんなもの持ってたな~!」という気持ちを味わいたいのだ。ニュアンスとしては博物館に展示されている昭和のおもちゃを眺める気持ちと同じだ。古いものは昔のものであるというだけで価値を感じてしまう。しかしまだ寝かせる期間が短いらしく「そういえばあったな……」という気持ちにしかならない。これは2年前の日記を読み返した時と同じ気持ちだ。

熟成期間が足りないようなので、あと20年くらいはベッドの下にしまっておきたい。


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二住 キョウ

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50代くらいの男性の店員と40代くらいの男性の店員がいる喫茶店、どっちが店主なのか気になる。
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