今週気付いたこと。泥棒に入られたかもしれない話。

 

泥棒に入られたかもしれない。

かもしれない、と書いたがたぶん部屋には入られていないはずだ。部屋の中に異常はなかったし、なくなっているものもない。問題があったのは部屋の外である。玄関ドアに侵入しようとした痕跡があった。

玄関ドアの枠をドライバーか何かで破壊しようとした跡があったのだ。

これがドアノブや鍵穴なら「ピッキングだ!」となるのだけど、まさかドア枠ごと破壊しようとしてくるとは思わなかった。そもそも本当に泥棒なのか? という疑問も湧いてくる。あまりにも力任せすぎるし、しかも途中で諦めているのだ。泥棒だとしたらいさぎよすぎる。

うちは築40年異常の木造アパートで、玄関のドアも木製、ドアの枠も木製だ。なのでたしかに泥棒がやろうとしたように枠ごとの破壊もできなくはない。そもそも泥棒の手口としてどうなのか調べてみたところ、確かにドアを壊して侵入する『こじ破り』と呼ばれる方法はあるらしい。

被害はないものの、何かしらのアドバイスをもらえるかと思い交番に相談しに行った。

「これは空き巣じゃないと思いますね」

「ドアを壊す手口は確かにありますけど、これは枠ごとなんで、空き巣っぽくはないですね」

「住所どこですか……あー、そこだとうちの管轄外なんで、隣の駅の交番に行った方がいいっス」

破壊しようとした痕跡の写真を見せての反応はおおむね上記の通り、対応があまりよくないのは警察なのでそういうものだ。

とにかくいわゆる一般的な空き巣の手口とは異なるらしい。しかし実際にうちのドアには破壊しようとした跡がある。貫通こそしていないものの壁に穴は開けられているし、ドア枠の木はかなり削られている。

空き巣じゃないとなると、ただ他人の家のドア枠を破壊しようとする何者かが近所を徘徊していることになる。

そいつはたぶん毛むくじゃらで腕力が強く、常にマイナスドライバーを尻ポケットに入れているのだ。そして腕力でどうにかなりそうな家を見るとアタックをしかける。だけど腕力の強いものの宿命として気が短くて飽きっぽいので、3回殴って開かなければ帰ってしまう。

そんなやつが近くにいるのだ。記憶力もないのでうちのドアが木製なことはもう忘れているだろうけど、また偶然うちの前を通りかかったときには狙われる恐れがある。こわい。

 

痕跡を見つけてすぐに管理会社にはすぐにメールを送っておいた。とにかく修理は必要だし、できれば防犯のため何かしてほしい。毛むくじゃらの何かを追い払う粉とかを撒いてほしい。

連絡をしたのは先週の土曜日、返信はまだない。


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能登 たわし

能登 たわし

ローストビーフ丼って見た目ほどおいしくない。